広報活動に取り組みたいと思いつつ、具体的な進め方が分からず後回しになっていませんか。
実際、広報に取り組む企業の7割以上が「効果測定が難しい」と感じており、手探りで進めているケースは少なくありません。
本記事では、広報の基本から実践まで体系的に整理しました。
▼今回の記事でわかることは・・・
- メディア露出を獲得するための4つの手法
- 自社発信で認知を広げる3つの施策
- 継続発信で関係を構築する3つのアプローチ
本記事では、メディア露出の獲得から自社発信、継続的な関係構築まで、10の広報施策をメリット・デメリットとともに解説します。
広報活動やPR施策でお悩みの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。 弊社では、20社以上のテレビ番組紹介実績を持つ独自の広報支援サービスで、費用対効果の高いマーケティング施策をご提案しております。
目次
広報のやり方|メディア露出を獲得する4つの手法
広報活動の中でも、メディア露出の獲得は企業の認知度向上に直結する重要な施策です。
テレビや新聞、Webメディアに取り上げられることで、広告とは異なる第三者視点での信頼性を得られます。
ここでは、メディア露出を獲得するための4つの手法を紹介します。
①プレスリリースの作成・配信
プレスリリースは、広報活動の基本となる情報発信手段です。
新商品・新サービスの発表やイベント開催など、ニュース性のある情報をメディア向けに発信することで、記事化のきっかけを作れます。
▼プレスリリース作成のポイント
- 5W1Hを明確にした簡潔な構成
- メディアが取り上げたくなる社会性のある切り口
- 配信サービスを活用した効率的なアプローチ
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 低コストで始められる | 必ず掲載されるわけではない | 広報をこれから始める企業 |
| 一度に複数メディアへアプローチ可能 | 埋もれやすく差別化が難しい | 新商品・サービス発表が控えている企業 |
②メディアリレーションの構築
メディアリレーションとは、記者や編集者との継続的な信頼関係を築く活動を指します。
日頃から業界情報の提供や取材協力を行い、「この企業に聞けば確かな情報が得られる」という信頼を積み重ねることが大切です。
▼信頼関係を築くためにやるべきこと
- 業界情報の定期提供
- 取材への迅速な協力
- 記者との定期的な接点づくり
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| メディアから取材依頼が来るようになる | 成果が出るまで時間がかかる | 長期的に露出を増やしたい企業 |
| 広告費をかけずに掲載される | 担当者のスキルに依存しやすい | 業界の専門情報を持っている企業 |
③記者発表会・プレスイベントの企画
記者発表会やプレスイベントは、複数のメディア関係者に一斉に情報を届けられる手法です。
新商品発表や大型プロジェクトなど、インパクトのある情報を伝える際に効果を発揮します。
▼成功させるためのポイント
- 会場での実演や体験機会の提供
- 経営者による直接説明
- オンライン配信の併用で参加ハードルを下げる
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 多くのメディアへ直接アプローチできる | 会場費・運営費などコストがかかる | 大型の新商品・サービスを発表する企業 |
| 企業の本気度が伝わりやすい | 準備に時間と人手が必要 | 予算があり話題性を狙いたい企業 |
④メディアキャラバンの実施
メディアキャラバンとは、広報担当者がメディア各社を直接訪問し、情報提供を行う活動です。
対面でのコミュニケーションにより、プレスリリースだけでは伝わりにくい企業の想いや背景を共有できます。
▼準備すること
- メディアの過去掲載傾向や得意分野のリサーチ
- 相手に合わせた切り口の提案資料
- 訪問後のお礼連絡と追加情報の提供
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 掲載率が高まりやすい | 訪問に時間と労力がかかる | 特定メディアに確実に取り上げてもらいたい企業 |
| 記者と直接関係を築ける | アポイント取得が難しい場合がある | 地道な活動ができるリソースがある企業 |
広報の始め方|自社発信で認知を広げる3つの手法
メディア露出だけに頼らず、自社で情報発信の場を持つことも重要です。
自社発信なら掲載可否を他者に委ねる必要がなく、伝えたい情報をコントロールできます。
ここでは、自社発信で認知を広げる3つの手法を紹介します。
⑤オウンドメディア・企業ブログの運営
オウンドメディアとは、自社で所有・運営するWebサイトやブログのことです。
SEO対策を行うことで検索エンジンからの流入が見込め、長期的に見込み顧客との接点を作れます。
▼運営のポイント
- ターゲットが検索しそうなキーワードで記事を作成
- 専門性・信頼性のある情報を継続的に発信
- 問い合わせや資料請求への導線を設置
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 資産として蓄積され長期的に集客できる | 成果が出るまで半年〜1年かかる | 中長期で見込み顧客を増やしたい企業 |
| 広告費をかけずに流入を獲得できる | 継続的なコンテンツ制作が必要 | 専門知識やノウハウを持っている企業 |
⑥SNS・動画コンテンツの活用
SNSは、ユーザーとの双方向コミュニケーションができる発信手段です。
X(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなど、ターゲットに合わせたプラットフォームを選ぶことがポイントとなります。
▼活用のポイント
- 自社のターゲット層が利用しているSNSを選定
- 拡散されやすい有益な情報や話題性のある投稿
- 継続的な発信でフォロワーとの関係を構築
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 無料で始められ拡散力が高い | 炎上リスクがある | 若年層やBtoCにアプローチしたい企業 |
| ユーザーの反応をリアルタイムで得られる | 継続的な運用に手間がかかる | 定期的に発信できる体制がある企業 |
⑦導入事例・成功事例の発信
導入事例は、実際に商品・サービスを利用した顧客の声をコンテンツ化したものです。
検討段階の見込み顧客にとって、第三者の成功体験は購買判断の大きな後押しになります。
▼作成のポイント
- 導入前の課題と導入後の成果を具体的に記載
- 数値データを盛り込み説得力を高める
- 顧客の許可を得て社名や担当者名を掲載
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 信頼性が高く購買の後押しになる | 顧客の協力が必要 | BtoBで高単価商材を扱う企業 |
| 営業資料としても活用できる | 作成に時間と手間がかかる | 実績が増えてきた企業 |
広報の始め方|継続発信で関係を構築する3つの手法
広報活動は単発で終わらせず、継続的に発信し関係を築くことで効果が高まります。
一度接点を持った見込み顧客や既存顧客との関係を深め、長期的なファンを増やしていきましょう。
ここでは、継続発信で関係を構築する3つの手法を紹介します。
⑧ウェビナー・オンラインイベントの開催
ウェビナーは、オンラインで開催するセミナーのことです。
場所を問わず参加でき、見込み顧客との接点を作りながら専門性をアピールできます。
▼開催のポイント
- ターゲットが抱える課題を解決するテーマ設定
- 参加者リストを活用したフォローアップ
- アーカイブ配信で参加できなかった人にもリーチ
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 会場費がかからず低コストで開催できる | 参加者の集客に工夫が必要 | 専門知識を活かしたい企業 |
| リード獲得と同時に信頼構築ができる | 配信トラブルのリスクがある | BtoBでリード獲得を強化したい企業 |
⑨メールマガジン・ニュースレターの配信
メールマガジンは、登録者に定期的に情報を届ける手法です。
一度接点を持った見込み顧客に継続的にアプローチでき、関係性を維持できます。
▼配信のポイント
- 売り込みばかりでなく役立つ情報を中心に
- 開封率やクリック率を分析して改善
- 配信頻度は週1〜月2回程度が目安
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 低コストで継続的にアプローチできる | 開封されないと効果がない | 見込み顧客リストを持っている企業 |
| 顧客との関係性を維持できる | コンテンツ作成の負担がある | 定期的に発信するネタがある企業 |
⑩社内広報・インナーブランディングの推進
社内広報は、従業員に向けて企業理念や情報を発信する活動です。
社員のエンゲージメントを高め、外部への情報発信の質を向上させる土台となります。
▼推進のポイント
- 経営方針やビジョンの共有
- 社員インタビューや部署紹介で一体感を醸成
- 社内報やイントラネットの活用
| メリット | デメリット | こんな企業におすすめ |
| 社員のモチベーション向上につながる | 効果が見えにくい | 組織拡大中で一体感を高めたい企業 |
| 社員が自発的に情報発信してくれる | 継続的な運用が必要 | 採用広報にも力を入れたい企業 |
外注する場合は、丸投げではなく自社の強みや伝えたいことを共有できるパートナーを選ぶことが重要です。
広報活動を本格的に始めたい、効果的な施策を知りたいという企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
弊社では、テレビ番組への紹介実績を持つ広報支援をはじめ、オウンドメディア運用やSNS活用など、貴社に最適なマーケティング施策をご提案いたします。
広報施策に関するよくある質問
広報活動を始める際によく寄せられる質問をまとめました。
広報と広告の違い
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広報と広告の違いは?
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広報と広告の最大の違いは、情報の発信主体と費用の有無です。
| 項目 | 広報 | 広告 |
| 費用 | 基本的に無料(掲載料なし) | 有料(媒体に掲載料を支払う) |
| 発信主体 | メディアが第三者視点で発信 | 企業が自ら発信 |
| 信頼性 | 第三者の評価として信頼されやすい | 企業の宣伝と認識されやすい |
| コントロール | 掲載内容はメディア次第 | 掲載内容を自由にコントロールできる |
広報はメディアに取り上げてもらう必要があるため、必ず掲載される保証はありません。
一方で、第三者の視点で紹介されるため、広告よりも信頼性が高いと受け取られる傾向があります。
広報の効果測定
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広報の効果測定はどうすればいい?
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広報の効果測定には、定量指標と定性指標の両方を活用するのがポイントです。
▼定量指標の例
- メディア掲載件数
- 記事のリーチ数・PV数
- SNSでのシェア数・言及数
- Webサイトへの流入数の変化
- 問い合わせ数の増減
▼定性指標の例
- 掲載メディアの質(狙った媒体に載ったか)
- 記事の論調(ポジティブ・ネガティブ)
- 企業イメージの変化
効果測定が難しいと感じる企業は多いですが、目的に応じてKPIを設定し、継続的に計測することで改善につなげられます。
広報は外注した方がいいのか
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広報は外注した方がいい?
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自社のリソースや専門性に応じて判断するのがベストです。
▼自社で行うのが向いているケース
- 広報担当者を専任で置ける
- 業界知識や社内情報をすぐに発信できる体制がある
- 長期的にノウハウを蓄積したい
▼外注・外部パートナー活用が向いているケース
- 広報の専任担当がいない、兼務で手が回らない
- メディアとのコネクションがない
- 短期間で成果を出したい
外注する場合は、丸投げではなく自社の強みや伝えたいことを共有できるパートナーを選ぶことが重要です。
広報の手法を実践してメディア露出を増やそう
広報活動は、正しいやり方を知り継続的に取り組むことで成果が出てきます。
本記事で紹介した10の施策の中から、自社の状況に合ったものを選んで実践してみてください。
自社だけでは手が回らない、ノウハウがないという場合は、外部パートナーを活用するのも有効な選択肢です。
▼今回のまとめ
- 広報の基本はプレスリリースから始める
- メディアとの信頼関係構築が長期的な露出につながる
- 自社発信(オウンドメディア・SNS)で情報のコントロールが可能になる
- 継続的な発信で見込み顧客との関係を深める
- 広報と広告の違いを理解し、目的に応じて使い分ける
- 効果測定は定量・定性の両面で行う
広報は一朝一夕で成果が出るものではありませんが、地道に続けることで企業の認知度と信頼性を高められます。