インスタ広告は1日500円から配信可能ですが、課金方式や配信面によって費用対効果が大きく変わります。
同じ予算でも、運用次第で成果に2倍以上の差が出ることも珍しくありません。
▼今回の記事でわかることは・・・
- 課金方式別(CPC・CPM・CPV)の単価相場と選び方
- 1日500円・月3万円・月10万円で得られる成果シミュレーション
- 費用を抑えながら成果を最大化する運用ポイント
本記事では、初めてインスタ広告を出す方でも予算設計に迷わないよう、課金方式別の費用相場から予算別の成果目安、代理店依頼時の手数料まで2025年最新の情報を網羅的に解説します。
目次
インスタ広告の費用相場|課金方式別の単価一覧
「結局、インスタ広告はいくらかかるの?」とお悩みではありませんか。
インスタ広告の費用は固定ではなく、オークション形式で単価が決まります。
課金方式は主に4種類あり、広告の目的によって最適な方式が異なります。
| 課金方式 | 単価相場 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| CPC(クリック課金) | 40〜100円/クリック | サイト誘導・資料請求 |
| CPM(インプレッション課金) | 0.5〜3円/1表示 | 認知拡大・ブランディング |
| CPV(動画再生課金) | 4〜10円/再生 | 動画視聴・商品理解 |
| CPI(アプリインストール課金) | 100〜250円/インストール | アプリダウンロード促進 |
クリック課金(CPC)の単価相場:40〜100円
クリック課金(CPC) は、ユーザーが広告をクリックした時点で課金される方式です。
相場は40〜100円/クリックですが、競合が多い業界(不動産・金融・美容医療)では150〜200円超になることもあります。
クリックされなければ費用が発生しないため、サイト誘導や資料請求など「行動」を促したい場合に適しています。
少額でテスト配信したい場合にも向いている課金方式と言えるでしょう。
インプレッション課金(CPM)の単価相場:500〜3,000円
インプレッション課金(CPM) は、広告が1,000回表示されるごとに課金される方式です。
相場は0.5〜3円/1表示で、1,000表示あたりに換算すると500〜3,000円程度となります。
認知拡大やブランディングなど、多くのユーザーに広告を届けたい場合に効果的です。
クリック率が高い広告であれば、CPC課金よりも結果的にクリック単価を抑えられる可能性があります。
動画再生課金(CPV)とアプリインストール課金(CPI)
動画再生課金(CPV) とアプリインストール課金(CPI) は、特定の目的に特化した課金方式です。
CPVは4〜10円/再生が相場で、15秒以上の再生や最後まで視聴された場合に課金される設定も可能です。
CPIは100〜250円/インストールが相場で、アプリのダウンロード促進が目的の場合に予算管理がしやすいのが特徴となっています。
どちらも成果に直結した課金のため、費用対効果を把握しやすい方式と言えるでしょう。
予算別シミュレーション|1日500円〜月10万円の成果目安
インスタ広告は1日500円から配信可能ですが、予算によって得られる成果は大きく異なります。
ここでは、予算別に期待できる成果の目安をシミュレーションします。
自社の目的に合った予算設計の参考にしてください。
1日500円(月1.5万円)で得られる成果
1日500円(月額約1.5万円) は、インスタ広告の最小限のテスト予算として位置づけられます。
CPM1,000円の場合は約500インプレッション/日、CPC50円の場合は約10クリック/日が目安です。
この予算では大きな成果を期待するのは難しいですが、広告クリエイティブのテストやターゲット層の反応確認には十分活用できます。
まずは少額で始めて、反応の良い広告パターンを見極めてから予算を拡大する戦略が効果的です。
月3万円で得られる成果
月3万円(1日約1,000円) は、継続しやすい予算帯として多くの企業が採用しています。
CPM1,000円の場合は約3万インプレッション/月、CPC50円の場合は約600クリック/月が期待できます。
この予算帯では、特定のターゲット層に絞った配信で一定の認知拡大が見込めます。
ターゲティングを狭めすぎると配信量が減るため、興味関心や地域を適度に設定することがポイントとなるでしょう。
月10万円で得られる成果
月10万円(1日約3,300円) は、本格的な広告運用を始める際の目安となる予算帯です。
CPM1,000円の場合は約10万インプレッション/月、CPC50円の場合は約2,000クリック/月が見込めます。
この予算であれば、複数のクリエイティブを同時にテストしながらPDCAを回すことが可能です。
A/Bテストでクリエイティブやターゲティングを比較検証し、効果の高いパターンに予算を集中させることで費用対効果を最大化できます。
配信面別の費用感|ストーリーズ・リール・フィードの違い
インスタ広告には複数の配信面があり、それぞれ費用感や効果が異なります。
結論から言うと、目的に応じて配信面を使い分けることが費用対効果を高めるカギとなります。
| 配信面 | 特徴 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| ストーリーズ | CPMが低め・CTAに強い | サイト誘導・購入促進 |
| リール | 拡散力が高い・新規リーチ向け | 認知拡大・フォロワー獲得 |
| フィード | 幅広い年齢層にリーチ | ブランディング・商品紹介 |
ストーリーズ広告の費用と特徴
ストーリーズ広告は、フルスクリーンの縦型フォーマットで配信される広告です。
CPMが比較的低めで多くのインプレッションを獲得しやすく、CTAボタンからサイトやLPへの誘導に強いのが特徴となっています。
20〜30代の女性ユーザーに特にリーチしやすく、EC商品の購入促進やキャンペーン告知に効果的です。
既に関心を持っているユーザーを購買やサイト訪問につなげたい場合に適しています。
リール広告の費用と特徴
リール広告は、最大90秒のショート動画形式で配信される広告です。
フォロワー以外にも積極的に表示されるため、新規リーチに強いのが最大の特徴となっています。
リールは「発見される場」としての特性があり、まだブランドを知らない潜在層へのアプローチに適しています。
動画クリエイティブの質が成果を大きく左右するため、最初の数秒で興味を引く構成が重要です。
フィード広告の費用と特徴
フィード広告は、通常の投稿に紛れて表示される最も基本的な広告形式です。
幅広い年齢層にリーチ可能で、画像・動画・カルーセルなど多様なフォーマットに対応しています。
商品やブランドを発見するためにフィードを利用するユーザーが多いため、認知度向上や新商品の情報発信に効果的です。
静止画でも十分な訴求力があり、動画制作のリソースがない場合でも取り組みやすい配信面と言えるでしょう。
費用を抑えて成果を出す|少額予算からの運用ポイント
「予算が限られているけど、インスタ広告で成果を出したい」という声は多く聞かれます。
調査によると、適切なターゲティングとクリエイティブ改善を行えば、同じ予算でも成果に2倍以上の差が出ることもあります。
ここでは、少額予算でも費用対効果を高める具体的なポイントを解説します。
少額予算で成果を出すための基本戦略
少額予算で成果を出すには、戦略的なアプローチが不可欠です。
まずは1日1,000〜3,000円程度でテスト配信を開始し、反応の良いクリエイティブを見つけてから予算を拡大するのが基本となります。
最初から広く配信するのではなく、自社サイトの訪問者や既存顧客リストを活用したカスタムオーディエンスから始めると成果を実感しやすくなります。
反応率の高いユーザー層を見極めることが、限られた予算で最大の効果を得るカギです。
費用対効果を高めるターゲティング設定
ターゲティング設定は、広告費用の無駄を防ぐ最も重要な要素の一つです。
興味関心は3〜5個程度に絞り、類似オーディエンス機能で既存顧客に似たユーザーを狙うのが効果的となっています。
ターゲットを狭めすぎるとフリークエンシー(同一ユーザーへの表示回数)が上がり、CPCが高騰する原因となります。
一方で広すぎると無関係なユーザーへの配信が増えるため、適度なバランスを見つけることが費用対効果を高めるカギです。
無駄な広告費を防ぐ改善サイクル
インスタ広告で成果を出し続けるには、PDCAサイクルを回し続けることが欠かせません。
週1回は配信データを確認し、CTRやCPCの推移をチェックしながら、効果の低いクリエイティブは停止して新しいパターンをテストしましょう。
A/Bテストを活用して、クリエイティブ・広告文・ターゲティングの組み合わせを比較検証することが重要です。
最も効果の高いパターンに予算を集中させることで、同じ広告費でもより多くの成果を得ることが可能になります。
代理店依頼の費用相場
「自社で運用するリソースがない」「プロに任せて成果を出したい」という場合、広告代理店への依頼も選択肢の一つです。
ここでは、代理店に依頼する際の費用相場や判断基準ついて解説します。
代理店の手数料相場:広告費の15〜20%
インスタ広告の運用を代理店に依頼する場合、広告費とは別に運用手数料が発生します。
運用手数料は広告費の15〜20%が相場で、初期費用として3〜5万円程度がかかる代理店も多くなっています。
例えば、月100万円の広告予算で依頼する場合、手数料20%なら20万円が代理店への支払いとなります。
手数料が極端に低い代理店は、担当者が割ける工数が限られ、期待する改善効果が得られない可能性があるため注意が必要です。
自社運用と代理店依頼の判断基準
自社運用と代理店依頼のどちらが良いかは、社内リソースと予算規模によって異なります。
広告予算が月30万円以下で社内にSNSマーケティングの知見がある場合は、自社運用が向いています。
一方、予算が月50万円以上で本格的に運用したい場合や、社内に広告運用のノウハウがない場合は代理店依頼が効果的です。
代理店に任せる場合でも、将来的な内製化を見据えて情報共有を密に行うことが重要となります。
まとめ|予算設計の最適解は「目的×課金方式」で決まる
インスタ広告の費用は「いくらかければ正解」という固定の答えはありません。
重要なのは、広告の目的に合わせて課金方式と配信面を選び、PDCAを回しながら最適化していくことです。
▼今回のポイント
- CPC相場は40〜100円、CPM相場は0.5〜3円/1表示が目安
- 1日500円からテスト可能、本格運用は月10万円が一つの基準
- ストーリーズはCTA誘導、リールは新規リーチに強い
- ターゲティングは広すぎず狭すぎずがポイント
- 代理店手数料は広告費の15〜20%が相場
少額からでも始められるのがインスタ広告の強みです。
まずはテスト配信で自社に合ったパターンを見つけ、成果を確認しながら予算を拡大していきましょう。