「広告を出しているのに、CVRが思うように上がらない…何が原因かわからない」
そんな声は少なくありません。
実は、CVR(コンバージョン率)の平均値は広告の種類によって大きく異なり、リスティング広告とディスプレイ広告では約5倍もの差が出ることもあります。
▼今回の記事でわかることは・・・
- 広告種類別(リスティング・ディスプレイ・SNS・動画)のCVR平均データ
- CVRが低下する主な原因と、LP・フォーム・ターゲティング別の改善法
- 今すぐ実践できる、CVRを確実に向上させる5つの具体的施策
本記事では、WordStream社やContentsquare社などの調査データをもとに、広告種類別のCVR平均を一覧で比較し、自社の広告が適正水準にあるかを判断できるようにします。
広告運用やマーケティング施策でお悩みの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。 弊社では、データに基づく広告運用の最適化から費用対効果の高いマーケティング施策までご提案しております。
目次
広告のCVRとは?基本と計算方法
広告運用において、CVR(コンバージョン率) は広告効果を測る最重要指標の一つです。
CVRを正しく理解し改善することは、広告費用の最適化と売上向上に直結します。
ここでは、CVRの定義から計算方法、関連指標との違いまでを解説します。
広告CVRの定義と正しい計算式
CVR(Conversion Rate) とは、広告をクリックしたユーザーのうち、実際に購入や問い合わせなどの成果に至った割合を示す指標です。
コンバージョン(成果)とは商品購入や資料請求、問い合わせなど、広告の目的として設定したゴールを指します。
CVRの計算式は「CVR = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100(%)」で算出されます。
たとえば広告が100回クリックされ、そのうち3件が問い合わせにつながった場合、CVRは3%となるのです。
この数値が高いほど、広告やLPがユーザーの行動喚起に成功していると判断できるでしょう。
CVRが広告成果を左右する理由
CVRは広告費用対効果を決定づける重要な指標です。
同じクリック数でもCVRが高ければ、より少ない広告費でコンバージョンを獲得できます。
たとえば月間1,000クリックの広告でCVRが1%なら10件、2%なら20件のコンバージョンが見込めます。
つまりCVRを1%改善するだけで、追加の広告費をかけずに成果を2倍にできる可能性があるのです。
だからこそ、CVRの現状把握と継続的な改善が広告運用の成功には欠かせないと言えます。
CVR・CTR・CPAの違いと関係
広告運用ではCVR・CTR・CPAの3指標を総合的に把握することが重要です。
| 指標 | 意味 | 計算式 |
| CVR | コンバージョン率 | CV数 ÷ クリック数 × 100 |
| CTR | クリック率 | クリック数 ÷ 表示回数 × 100 |
| CPA | 顧客獲得単価 | 広告費用 ÷ CV数 |
CTRは広告の訴求力、CVRはLP・フォームの説得力、CPAは費用対効果を測る指標となります。
CVRを高めればCPAは下がり、同じ予算でより多くの成果を得られるため、3つの指標はすべて連動しているのです。
【一覧】広告種類別のCVR平均データ
自社の広告CVRが適正かどうかを判断するには、広告種類別の平均値を知ることが不可欠です。
WordStream社やContentsquare社の調査データによると、広告の種類によってCVRは大きく異なります。
| 広告種類 | CVR平均 |
| リスティング広告 | 約3.75% |
| ディスプレイ広告 | 約0.77% |
| SNS広告(X・Instagram) | 約1〜3% |
ここでは、主要な広告種類別のCVR平均データを一覧で比較し、自社の改善余地を把握しましょう。
リスティング広告のCVR平均
リスティング広告(検索連動型広告)のCVR平均は約3.75% とされています。
WordStream社の調査によると、業界全体の平均は3〜4%程度で、法律業界では6.98%、出会い系では9%超と高い数値を記録しています。
リスティング広告のCVRが高い理由は、ユーザーが明確な目的を持って検索しているためです。
「○○ 購入」「○○ 相談」など具体的なキーワードで検索するユーザーは、購買意欲が高い傾向にあります。
そのため、ニーズが顕在化したユーザーに直接アプローチでき、成果につながりやすいと言えるでしょう。
ディスプレイ広告のCVR平均
ディスプレイ広告のCVR平均は約0.77% と、リスティング広告と比較して低い水準です。
業界別では自動車・金融・法律業界が1%を超える一方、日用品・教育・レジャーは0.5%前後となっています。
ディスプレイ広告はニュースサイトやアプリの閲覧中に表示されるため、ユーザーの購買意欲が低い状態で接触します。
ただしCVRが低いからといって効果がないわけではなく、クリック単価が安いためCPAはリスティング広告と同程度になることもあります。
ブランド認知や潜在層へのアプローチとして活用し、リターゲティングで再訪問を促す戦略が効果的でしょう。
SNS広告(X・Instagram)のCVR平均
SNS広告全体のCVR平均は約1〜3% が一般的な目安です。
ただしプラットフォームやコンバージョン地点の設定によって数値は大きく異なります。
Meta広告(Facebook/Instagram)は視覚的なアプローチが得意で、特に飲食・法律・教育業界ではCVRが高くなる傾向があります。
一方、X広告はリポスト機能による拡散効果が期待できるため、CVRだけでなくリーチ数も含めた総合評価が重要です。
YouTube・動画広告のCVR平均と特徴
近年、動画広告市場は急速に拡大しており、YouTube広告は多くの企業で採用されています。
WordStream社の調査によると、動画広告はディスプレイ広告と比較してCVRが約3.7倍高いという結果が出ています。
ここでは、YouTube広告のCVR平均データと、動画広告が成果を出しやすい理由を解説します。
YouTube広告のCVR平均データ
YouTube広告の平均CVRは約2.06% と、ディスプレイ広告の0.56%と比較して約3.7倍の数値です。
さらに注目すべきは費用対効果で、YouTube広告の平均CPAは8,292円とされ、リスティング広告の10,543円より安価な傾向にあります。
業界やターゲティング設定によって数値は変動しますが、動画広告は認知からコンバージョンまで幅広い目的に対応できます。
特にTrueViewアクション広告は、CTAボタンを設置できるためコンバージョン獲得に特化したフォーマットとして効果的です。
YouTube広告を検討する際は、まず月10万円程度の予算で効果測定を行い、データに基づいて最適化を進めるのが良いでしょう。
動画広告がCVRで優位な理由
動画広告がCVRで優位な理由は、情報伝達量の多さとユーザーの印象への残りやすさにあります。
静止画広告では伝えきれない商品の使用感やサービスの魅力を、動画なら数十秒で効果的に訴求できます。
Adform社の調査では、バナー広告のCTR平均が0.11%に対し、動画広告は0.4%と約3.6倍の差がありました。
また動画は音声と映像を組み合わせることで、ユーザーの感情に訴えかけ、ブランドへの好意度を高める効果も期待できます。
結果として「見たことがある」という認知が購買時の安心感につながり、CVR向上に寄与するのです。
動画広告でCVRを最大化する方法
動画広告でCVRを最大化するには、冒頭5秒の訴求とCTAの最適化が重要です。
YouTube広告ではスキップ可能な広告の場合、ユーザーは5秒後にスキップできるため、冒頭で興味を引く必要があります。
▼動画広告のCVR最大化ポイント
- 冒頭5秒で「誰向けの」「何の広告か」を明確に伝える
- CTAボタンは「今すぐ申し込む」など具体的なアクションを促す文言にする
- リマーケティングを活用し、一度接触したユーザーに再アプローチする
また、広告フォーマットごとにキャンペーンを分けて効果測定を行い、最も成果の出るパターンを見極めることが大切です。
動画のクオリティ次第でCVRは大きく変動するため、ABテストを繰り返しながら改善を続けましょう。
広告運用でCVRの改善に課題を感じている方は、ぜひ弊社にご相談ください。
弊社のメグサポでは、LP改善からターゲティング設計まで、データに基づいた費用対効果の高いマーケティング施策をご提案しております。
広告CVRが低い原因と改善法5選
広告のCVRが業界平均を下回っている場合、何らかの改善が必要です。
CVRが低い原因は大きく「広告とLPの不一致」「フォームの離脱」「ターゲティングのズレ」の3つに分類できます。
ここでは、CVR低下の主な原因と、今すぐ実践できる具体的な改善法を5つ紹介します。
CVRが低下する主な3つの原因
CVRが低下する原因は、主に「広告とLPの不一致」「フォームの使いにくさ」「ターゲティングのズレ」の3つです。
| 原因 | 具体例 | 影響 |
| 広告とLPの不一致 | 広告の訴求内容とLP内容が異なる | ユーザーが期待はずれで離脱 |
| フォームの使いにくさ | 入力項目が多い、エラーがわかりにくい | 入力途中で離脱 |
| ターゲティングのズレ | 商品に興味のないユーザーに配信 | クリックしても成果につながらない |
広告で「価格の安さ」を訴求しているのに、LPでは「品質の高さ」を強調していると、ユーザーは「思っていた内容と違う」と感じて離脱します。
まずは自社の広告とLPを見直し、どの原因に該当するかを特定することがCVR改善の第一歩です。
LP・フォーム改善で離脱を防ぐ
LP・フォームの改善はCVR向上に直結する施策であり、最優先で取り組むべきポイントです。
LPの直帰率は平均70〜90%と高く、ファーストビュー(最初に目に入る画面)で離脱するユーザーが5〜6割を占めるとされています。
▼LP改善のポイント
- ファーストビューで「誰向けの」「何のサービスか」を明確にする
- 広告の訴求内容とLPのキャッチコピーを一致させる
- ページ表示速度を改善する(3秒以上かかると離脱率が約30%増加)
▼フォーム改善のポイント
- 入力項目は必要最低限に絞る(1項目減らすと通過率が約2%向上)
- 郵便番号から住所を自動入力する機能を導入する
- エラー箇所をリアルタイムで表示し、修正しやすくする
フォームのUI改善だけでCVRが0.7%向上した事例もあり、小さな改善が大きな成果につながります。
ターゲティング精度を上げる施策
ターゲティング精度を上げることで、購買意欲の高いユーザーに広告を届け、CVRを向上させられます。
CVRが低い場合、そもそも商品に興味のないユーザーに広告が配信されている可能性があります。
▼ターゲティング精度を上げる5つの施策
- ペルソナ(理想の顧客像)を明確に設定し、広告設定に反映する
- リスティング広告では、CVにつながりやすいキーワードに予算を集中する
- 除外キーワードを設定し、関連性の低い検索への配信を防ぐ
- リターゲティング広告で、一度サイトを訪問したユーザーに再アプローチする
- 類似オーディエンス機能を活用し、既存顧客に近いユーザーに配信する
特にリターゲティング広告は、すでに興味を持ったユーザーへのアプローチのため、新規ユーザー向け広告よりCVRが高くなる傾向にあります。
データを分析しながら、成果の出やすいセグメントに広告費を集中させることがCVR改善の近道です。
広告CVR改善を成功させる次のステップ
広告のCVRが思うように上がらず、費用対効果に悩んでいる企業は少なくありません。
本記事で解説したとおり、CVRの平均値は広告種類によって大きく異なり、リスティング広告は約3.75%、ディスプレイ広告は約0.77%、YouTube広告は約2.06%が目安となります。
まずは自社の広告CVRが業界平均と比較してどの水準にあるかを把握し、LP・フォームの改善やターゲティングの見直しから着手しましょう。
CVR改善は一度の施策で完了するものではなく、データに基づいたPDCAサイクルを継続的に回すことが成功の鍵です。
広告運用の最適化やCVR改善でお悩みの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
弊社のメグサポでは、オウンドメディアのPV数3倍増加や月3〜4件の問い合わせ獲得など、数多くの実績がございます。
広告運用からLP改善、コンテンツマーケティングまで、費用対効果の高いマーケティング施策をトータルでご提案いたします。