「BCCとCCの違いがわからない」「一斉送信したら急にエラーが出て送れなくなった」
こうしたトラブルは、Gmailの仕様を知らないまま使っていると誰にでも起こり得ます。
実は、無料版Gmailには1日500件という送信上限があり、2024年2月のガイドライン改定で認証設定も必須になるなど、知らずに使うとメールが届かないトラブルに発展します。
▼今回の記事でわかることは・・・
- BCC・CC・グループ機能など5つの一斉送信方法
- 無料版と有料版の送信上限と添付ファイル制限
- 迷惑メール判定を避ける認証設定と送信ルール
本記事では、Gmailで一斉送信する具体的な手順から、送信上限・エラー対処法・2024年ガイドライン対応まで、業務でGmailを使う方が押さえるべきポイントを網羅的に解説します。
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目次
Gmailで一斉送信する5つの方法|用途別の手順
Gmailの一斉送信には5つの方法があります。 送信人数や用途に応じて使い分けることで、作業効率とミス防止の両立が可能です。
| 方法 | 向いている用途 | 難易度 |
| BCC | 外部への一斉送信 | ★☆☆ |
| CC | 社内共有・チーム連絡 | ★☆☆ |
| グループ作成 | 定期的な同一メンバーへの送信 | ★★☆ |
| スプレッドシート連携 | 宛名差し込みが必要な送信 | ★★☆ |
| 拡張機能 | 開封確認・送信予約が必要な送信 | ★★★ |
BCC機能を使った一斉送信の手順
BCCは受信者同士にアドレスが見えない送信方法で、外部への一斉送信に必須です。
▼手順
- メール作成画面で「BCC」欄を表示
- BCCに送信先アドレスを入力
- 宛先(TO)には自分のアドレスを入力して送信
CC機能を使う場合と使い分けの基準
CCは受信者全員にアドレスが表示されるため、社内連絡やチーム共有向けです。
▼BCC・CCの使い分け
| 状況 | 使うべき機能 |
| 取引先・顧客への一斉送信 | BCC |
| 社内メンバーへの情報共有 | CC |
| 迷ったとき | BCC |
外部へのCCは情報漏洩リスクがあるため、判断に迷う場合はBCCを選択しましょう。
Googleコンタクトでグループを作成して送信する方法
同じメンバーに繰り返し送る場合は、ラベル機能でグループ化すると効率的です。
▼作成手順
- Googleコンタクトを開く
- 「ラベルを作成」をクリック
- 連絡先を選択してラベルに追加
宛先欄にラベル名を入力するだけで全員を指定でき、入力ミスも防げます。
スプレッドシート連携で宛名を自動差し込みする方法
Gmailの差し込み機能を使えば、宛名や会社名を自動挿入した個別メールを一斉送信できます。
▼手順
- スプレッドシートに受信者リスト(名前・メールアドレス等)を作成
- Gmailで「メールへの差し込み」をオンにする
- 本文に「@名」「@姓」などのタグを挿入して送信
営業メールや案内状など、パーソナライズが必要な場面で有効です。
拡張機能(アドオン)を使った一斉送信の方法
開封確認や送信予約が必要な場合は、Gmail用アドオンが便利です。
▼手順(Yet Another Mail Mergeの場合)
- Google Workspaceマーケットプレイスでアドオンを検索・追加
- スプレッドシートに送信先リストを作成
- 「拡張機能」→「Yet Another Mail Merge」を選択
- メール本文を作成し、送信を実行
無料版には1日50件程度の送信制限があるため、大量配信には有料プランの検討が必要です。
Gmail一斉送信の上限数と制限|無料版・有料版の違い
Gmailには1日あたりの送信上限が設定されています。 上限を超えると最大24時間メールが送れなくなるため、事前に把握しておくことが重要です。
| プラン | 1日の送信上限 | 1通あたりの宛先上限 |
| 無料Gmail | 500件 | 500件 |
| Google Workspace | 2,000件 | 2,000件 |
無料Gmailの1日あたり送信上限(500件)
無料版Gmailの送信上限は1日500件です。
▼注意点
- TO・CC・BCCすべて合算でカウント
- 上限超過で最大24時間送信停止
- 送信停止中は業務連絡も送れなくなる
一斉送信を複数回行う場合は、1日の送信数を事前に計算しておきましょう。
GoogleWorkspaceの送信上限(2,000件)
有料のGoogle Workspaceでは、1日2,000件まで送信可能です。
▼無料版との違い
| 項目 | 無料Gmail | Google Workspace |
| 1日の送信上限 | 500件 | 2,000件 |
| 独自ドメイン | 不可 | 可能 |
| 管理機能 | なし | あり |
ただし、アカウント開設直後は上限が低く設定されている場合があります。
添付ファイルの容量制限と対処法
Gmailの添付ファイル上限は1通あたり25MBです。
▼上限を超える場合の対処法
- Googleドライブにアップロードしてリンクを共有
- ファイルを圧縮してサイズを縮小
- 大容量ファイル転送サービスを利用
25MBを超えると自動的にGoogleドライブ経由での共有に切り替わります。
Gmail一斉送信で失敗しないための注意点
一斉送信は便利な反面、設定ミスやルール違反でトラブルに発展するリスクがあります。 特に情報漏洩と迷惑メール判定は、企業の信用に直結する問題です。
BCCを使わないと起きる情報漏洩リスク
外部への一斉送信でBCCを使わないと、全員のメールアドレスが受信者に公開されます。
▼実際に起きるトラブル
- 顧客リストの流出
- 個人情報保護法違反の可能性
- 取引先からの信頼低下
一度流出した情報は取り消せません。 外部送信では必ずBCCを使用し、送信前にダブルチェックする習慣をつけましょう。
迷惑メール判定を避けるための送信ルール
短時間での大量送信はスパム判定を受け、メールが届かなくなるリスクがあります。
▼実際に起きるトラブル
- 一度に大量送信せず、時間を分散させる
- 無効なアドレスをリストから定期的に削除
- 件名や本文に過度な宣伝文句を入れない
- 配信停止リンクを本文に記載する
GoogleのPostmaster Toolsを使えば、ドメインの評価や迷惑メール率を確認できます。
2024年ガイドライン改定で必須になった認証設定
2024年2月、Googleはメール送信者ガイドラインを大幅に強化しました。
▼対応が必要な認証設定
| 認証方式 | 役割 |
| SPF | 送信元サーバーの正当性を証明 |
| DKIM | メールの改ざん防止を証明 |
| DMARC | 認証失敗時の処理を指定 |
1日5,000件以上送信する場合は3つすべての設定が必須です。 5,000件未満でもSPFまたはDKIMのいずれかは必要となります。 未対応のままだとメールが届かない、または迷惑メールに振り分けられる可能性があります。
Gmail一斉送信でよくあるエラーと対処法
一斉送信で発生するエラーには、いくつかの典型的なパターンがあります。 エラーメッセージの意味を理解しておけば、原因特定と復旧がスムーズに行えます。
「送信できませんでした」エラーの原因と解決策
「送信できませんでした」と表示される場合、複数の原因が考えられます。
▼主な原因と対処法
| 原因 | 対処法 |
| インターネット接続の問題 | Wi-Fi・回線を確認、再接続 |
| 添付ファイルが大きすぎる | 25MB以下に圧縮またはGoogleドライブ利用 |
| 宛先アドレスの入力ミス | @前後のスペルを再確認 |
| Gmailの一時的な障害 | 時間をおいて再送信 |
エラーが続く場合は、ブラウザのキャッシュ削除や別ブラウザでの送信を試しましょう。
送信上限に達した場合の対処法
送信上限に達すると、最大24時間メールが送信できなくなります。
▼対処法
- 24時間待って送信制限の解除を待つ
- 別のGmailアカウントから送信する
- Google Workspace(有料版)へのアップグレードを検討
▼再発防止策
- 1日の送信数を事前に把握しておく
- 大量配信が必要な場合はメール配信システムを利用
業務連絡もできなくなるため、一斉送信は計画的に行うことが重要です。
宛先エラー・バウンスメールへの対応方法
存在しないアドレスに送信すると、バウンスメール(配信不能通知) が届きます。
▼よくあるバウンスの原因
- メールアドレスが削除・変更されている
- ドメインが存在しない
- 受信者のメールボックスが容量オーバー
▼対処法
- 配信不能通知のエラーメッセージを確認
- アドレスのスペルミスがないかチェック
- 問題のあるアドレスをリストから削除
バウンスが多いとドメインの評価が下がり、迷惑メール判定のリスクが高まります。 定期的に送信リストをクリーンアップしておきましょう。
Gmail一斉送信に関するよくある質問
Gmailの一斉送信について、よく寄せられる質問をまとめました。
スマホ(iPhone・Android)から一斉送信できるか
-
スマホ(iPhone・Android)から一斉送信できる?
-
スマホからも一斉送信は可能です。
▼手順
- Gmailアプリでメールを新規作成
- 宛先欄の右側にある「∨」をタップしてBCC欄を表示
- BCCに送信先アドレスを入力して送信
ただし、Googleコンタクトのラベル機能を使う場合は、連絡先の同期設定が必要です。 iPhoneの場合は設定アプリから「連絡先」→「アカウント」でGoogleアカウントを追加しましょう。
一斉送信したメールの開封確認はできるか
-
一斉送信したメールの開封確認はできる?
-
Gmailの標準機能には開封確認機能がありません。
▼開封確認を行う方法
| 方法 | 特徴 |
| 拡張機能を使う | Mailtrack等のアドオンで無料から利用可能 |
| Google Workspaceの機能 | 有料プランで開封確認リクエストが可能 |
| メール配信システムを使う | 開封率・クリック率など詳細な分析が可能 |
マーケティング目的で開封率を計測したい場合は、専用の配信システムの導入が効果的です。
Gmail一斉送信を効率化するために押さえるべきポイント
Gmailの一斉送信は手軽で便利ですが、上限やルールを知らないとトラブルにつながります。 用途に合った送信方法を選び、ガイドラインに沿った運用を心がけましょう。
▼今回のまとめ
- 外部への一斉送信は必ずBCCを使用する
- 無料版は1日500件、有料版は2,000件が送信上限
- 上限超過で最大24時間送信停止になる
- 2024年ガイドライン改定でSPF・DKIM・DMARCの認証設定が必須に
- 迷惑メール判定を避けるため、送信リストは定期的にクリーンアップ
- 開封確認や大量配信には拡張機能・配信システムの活用が有効
Gmailの一斉送信を正しく理解し、業務効率化とリスク回避を両立させましょう。